『エリジウム』

丸の内ピカデリーにて。

生活環境が悪化した地球。超富裕層のみが宇宙に浮かぶ人工コロニーで病気も老いも無く暮らしていた。劣悪な環境と過酷な労働に耐えながら生きる犯罪歴のあるマックスだが、仕事中に事故に遭い…。

重いなあ。その割に、エンタメなんだか文明批評なんだかメッセージ映画なんだか、中途半端かなあ。でも、スゲエなとも思ったり。

 

 

※以下、内容に触れます。

 

 

主人公が、なんだかよくわかんない。強いんだか弱いんだか、何ができるんだかできないんだか、裏なんだか表なんだか、etc。そんなわかりやすいヒーロー、ヒールじゃなくて、等身大の人間像ってことなのかもしんないけど、超富裕層に犯罪しかけるようなやつらとコネクションとかあるんだから、普通なわけねーだろ。足洗ったから、そこら一般の等身大の悩み持つ人間ですし、特に強くも得意技もありませんって、そんで、宇宙まで乗り込まれてもねえ。だから、最後の自己犠牲に感動もしないし、ああ、そういう設定だったねって感じ。

ラストで言えば、予告かチラシかで、待ち受ける運命がどうこう書いてあって、どんな驚きが待ってるのかと思ったら、ありがちな自己犠牲とは。。。

それにしても、救いが無い映画だ。主人公が死を賭して勝ち得た結末だが、誰も幸せになる画が、僕には思い浮かばない。しいて言えば、子供の病気が治った主人公の幼なじみ親子ぐらいか。と言っても、あの瞬間ぐらいだ。エリジウムが万人に開かれたからといって、出張サービスも含めてキャパなんてしれてる。そのキャパを争う争いが目に見える。それになにより、人工増加こそ、エリジウムが宇宙に浮かぶ端緒なのに、病気を治して回り始めるんだから、人類の問題は解決されるどころか(この意味での問題は)悪化するのだ。矛盾。これを監督はやりたかったのかな。主人公が英雄的行為で達成する民衆の幸福!

「そんなもんじゃねーよ」。「で、お前、未来をどうする?」

って。

最後に、ジョディ・フォスター、なんだったんだ(笑)。

**ただ今のBGM:The Jesus & Mary Chain『Stoned And Dethroned』

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